PICK UP ACTRESS 志田彩良
PHOTO=河野英喜 INTERVIEW=斉藤貴志
恋愛群像映画「mellow」に出演
後輩に告白されて大人に恋して……
――今のショートカットはドラマ「ゆるキャン△」の役に合わせたんですか?
「そうです。斉藤恵那ちゃんが原作のマンガでショートだったので、それに合わせました」。
――今まではロングだったことも、ボブだったこともありました。
「『mellow』を撮った1年くらい前も短くて、それからずっと伸ばしていたんです。でも、『ゆるキャン△』が決まったので、バッサリ切りました」。
――自分では、どれくらいの長さがお気に入りですか?
「今のミニボブもスッキリして好きですけど、逆にロングも好きでした。それぞれでいろいろな洋服が楽しめるのが良いです」。
――「mellow」での中学生の宏美役は、彩良さんが後輩の女子にモテそうだから、キャスティングされたんですかね?
「いやいやいや(笑)。全然モテなかったです」。
――劇中のように後輩に告白された経験はないですか?
「ないですね。部活に入っていなかったので、後輩とも先輩とも関わる機会が少なくて、体育祭で同じ組になった子と、ちょっと話すくらいでした。だから、宏美は後輩と仲良くできて、羨ましかったです」。
――宏美の男前な感じは、意識して演じたんですか?
「普段の私も男の子っぽい性格だと、お母さんに言われます。掃除をしていて『女の子だったら、そこは丁寧にやるだろう』というところを雑にしてしまったり、大雑把な面があるので」。
――さっき撮影していたとき、転んだ話もしてました。
「よく転びます。この前は家を出ようと思って靴を履いたところで、『携帯を忘れた!』と急いで2階の部屋まで階段を駆け上がったんですね。でも携帯がなくて、また下に降りようとしたら、自分のスカートに足が引っ掛かって、思い切り転びました。『最悪だ……』と思ったら、携帯は手に持っていて(笑)。そういうことをやりがちです」。
――宏美は校舎の屋上で後輩の陽子(松木エレナ)に告白されて、一緒にお弁当を食べていたとき、あぐらをかいていました。
「やっぱり宏美はカッコイイ感じの役なので、体育座りも違うし、脚を斜めにして座ったりもしなさそうで、あぐらが一番合うかなと思ったんです。監督からは『スカートだから気をつけて』と言われました(笑)」。
――他にも、宏美らしさを考えて演じたところはありますか?
「宏美はバスケ部でしたけど、私自身はバスケができなくて。運動は好きで走るのは得意なのに、球技だけが苦手なんです。だから撮影に入る前に、公園で友だちに朝からマンツーマンで指導してもらいました」。
――バスケのシーンは、尺的には少しでしたけど。
「でも、ドリブルすらできなかったので」。
――練習の成果か、シュートを決めてましたね。
「そうなんです! リハのときは全然入らなくて、『大丈夫かな?』と思っていたのが、本番では奇跡的に一発で入りました!」。
――それから、宏美は行きつけの花屋を営む夏目(田中圭)に告白しました。彼女が夏目に惹かれた気持ちはわかりました?
「わかります。夏目さんくらいの年齢の方から見ると、中学生は子どもなのかなと思いますけど、宏美たちを子ども扱いせずに同じ目線で話してくれたりするのが、素敵だなと思いました。現場でも田中さんが実際にそういう方で、誰に対しても変わらず接してくれました」。
――彩良さんも中学生の頃、大人の男性を好きになったことはありました?
「恋愛的な気持ちではないですけど、お仕事の現場で大人の方と接する機会は多かったので、『カッコイイな』と思うことはありました」。
好きな人ができたら自分の気持ちを
知ってほしいと思うのはわかります
――宏美は夏目に自分の気持ちを伝えずにはいられなかった感じでした。
「私には伝える勇気はないですけど、好きな人ができたら、その人に自分の想いを知ってほしいと思ったりはします。だから宏美の気持ちはわかりますし、実際に夏目さんに伝えた勇気はすごいなと思いました」。
――夏目に「そういう目で見てないのはわかってるし、見られてたら怖いし」とも言ってました。ということは、宏美はフラれるのをわかっていて、告白したわけですかね?
「そうですね。気持ちを伝えないで次の恋に進むのは難しいので、たぶん自分の中で区切りを付けるためにも、伝えるしかなかったのかなと思います」。
――そういうところも含め、宏美は精神的に大人ですよね。
「大人ですね。それも宏美の素敵なところで、後輩にモテる理由のひとつかなと思いました。私も年齢が近いのに考え方が大人な女性に会ったら、すごく惹かれそうなので」。
――告白シーンを撮るときは緊張しました?
「そのシーンが一番緊張した気がします。撮影前に宏美の気持ちをいろいろ考えて、夏目さんに対して思っていることを『こんな感じかな?』と台本にバーッと書いてから挑みました」。
――どんなことを書いたんですか?
「もう1年前なので、細かくは覚えていません。でも、『こういう仕草がカッコイイ』とか、お花を選んでいるときの視線のことだったと思います。現場でも裏でモニターで夏目さんを見ていて、好きだと感じたところを書いていました」。
――花屋には馴染みはあったんですか?
「お花は好きで、たまに自分の部屋に飾るので、お花屋さんに買いに行くことはあります。あと、おばあちゃんが布花を昔から作っていて、家の隣に専用のアトリエがあって、そこにお花屋さんみたいに布花がバーッと飾ってあるんです」。
――彩良さんはどんな花が好きなんですか?
「かすみ草とかですね。小さい花が好きです」。
――他に1年前の撮影で、今でもよく覚えてることはありますか?
「松木エレナちゃんと一緒のシーンが多くて、当時のエレナちゃんは本物の中学生でしたけど、すごく大人っぽくて。エレナちゃんのほうが宏美に近いと、私は思いました。4歳の差を感じず、同級生としゃべっている感覚で、楽しかったのを覚えています。あと、冬に撮影をしていたので、屋上のシーンが本当に寒くて。そのときもエレナちゃんが『手をこうやって合わせると暖かいですよ』と、2人でギューッとやったりしていました」。
――夏目の姪の小学生に勉強を教えると言いながら、九九で「7×7=42」とか間違えるくだりも面白かったです(笑)。
「私も小学生の頃は九九が苦手で、今でも久しぶりに言うと『あれ? これは合っていたかな?』と思ったりします(笑)」。
――「mellow」では中学生を演じましたが、彩良さん自身は20歳になって半年くらい経ちました。自分が大人になってきた感じはしますか?
「性格的にはあまり変わってないと思いますけど、服は前より大人っぽいものが好きになりました。ヒールも前はまったく履かなかったんです。身長がわりと高いほうなので、目立ってしまうのがイヤで。でも、最近はヒールもカッコイイなと思うようになって、ちょっと履いたりしています。つまずきそうで怖いですけど(笑)」。
――では最後に、冬は好きな季節ですか?
「好きです。前はずっと夏が好きだったんですが、最近は冬がいいなと思います。かわいいコートもたくさん出ているし、夏の薄着より冬の厚着のほうが好きです。あと、先月はずっと、山梨で『ゆるキャン△』の撮影をしていて、寒いほうが景色や星がきれいでした」。
――でも、「ゆるキャン△」のキャンプのシーンは、かなり寒かったとか。
「本当に寒かったです。でも、みんな元気いっぱいで、カイロの貼り合いをしながら暖め合って、休憩中もずーっとおしゃべりしていたので、寒さを忘れちゃうくらいでした。みんなでお鍋も食べましたけど、寒いからこそ、よりおいしく感じました。そういう幸せも、冬でしか味わえないことですよね」。
――ちなみに、どんな鍋が好きなんですか?
「水炊きやもつ鍋が好きですけど、私はチーズが入っていればいいです!」。
志田彩良(しだ・さら)
生年月日:1999年7月28日(20歳)
出身地:神奈川県
血液型:A型
【CHECK IT】
2014年に短編映画「サルビア」に主演して女優デビュー。主な出演作は映画「ひかりのたび」、「きらきら眼鏡」、「パンとバスと2度目のハツコイ」、ドラマ「チア☆ダン」(TBS系)、「his~恋するつもりなんてなかった~」(メ~テレ)、舞台「街の下で」など。映画「mellow」が公開中。ドラマ「ゆるキャン△」(テレビ東京/木曜25:00~ほか))に出演中。
詳しい情報は公式HPへ
「mellow」
詳しい情報は「mellow」公式サイトへ
配給/関西テレビ放送、ポニーキャニオン
©2020「mellow」製作委員会
直筆サイン入り自撮りチェキ応募はコチラ⇒