PICK UP ACTRESS 武田玲奈

PICK UP ACTRESS 武田玲奈

PHOTO=小澤太一 INTERVIEW=斉藤貴志

 
 

「おいしい給食」の劇場版が公開
先生役でドラマになかった恋愛も

 
 

――「おいしい給食」のドラマは、キー局の放送ではなかったにも関わらず、よく話題になっていました。

「私の周りでも、ありがたいことに観てくれていた方が多くて、『面白いね』という感想を聞きました。タイトルのインパクトが大きいので、『何か給食のドラマに出ていたよね?』みたいなこともよく言われました(笑)」。

――玲奈さんの特にお気に入りの回はありますか?

「私の演じた御園先生が自分に欠けているものに気づいた6話ですね。甘利田先生(市原隼人)に『先生は楽しんでない』と言われて、『確かにそうだな。楽しんでやるのが一番だな』と思って、ターニングポイントになりました」。

――ドラマ取材のとき、劇中のおいしかった給食のことを聞きましたが、逆に苦手なものは出ませんでした?

「私は好き嫌いがないので、特にありませんでした。ただ、映画でけんちん汁にソフト麺を入れるのは、嫌いまではいきませんけど『何でだろうな?』と思いました。私はけんちん汁はけんちん汁で、ソフト麺とは別に食べたかったので(笑)」。


――劇場版もドラマからの流れで去年の夏に撮ったそうですが、完成した作品を観て、改めて思い出したことはありますか?

「非常に暑い時期で、下校のシーンで汗をダラダラかいている生徒がいたり、いろいろ思い出はあります。給食のシーンだと、すき焼きが出たときに、ゴウくん(佐藤大志)が甘利田先生に向かって『てへっ』みたいなお芝居をするんですね。あれは監督から『“あっ、バレちゃった”みたいな顔をして』と指示があったんですけど、思った以上にすごくかわいくて、撮影していて『おーっ!!』となりました(笑)」。


――御園先生は国語の試験に、三島由紀夫の「潮騒」から焚火を飛び越えたヒロインの気持ちを書く問題を出して、物議を醸しました。玲奈さんは「潮騒」を読んだことはあったんですか?

「これをきっかけに読んでみました。読まなくてもお芝居にはなりますけど、もともと本が好きなのと、こういう昔の作品は何かなければ読まないと思ったので。『思春期の男女らしいな』という感じがして、面白かったです」。

――じゃあ、御園先生が出したヒロインの気持ちの問題に、玲奈さんが答えるとしたら?

「甘利田先生の答えに一番納得しました。『勇気を試したかった』というのが、そうじゃないかと思いました」。

――玲奈さんも読書好きということで、国語は得意だったんですか?

「国語はどちらかというと苦手でした(笑)。数学や理科のほうが答えがハッキリしていて好きでしたね。国語でああいう『このときの気持ちは?』みたいな問題が出ると、悩みました(笑)」。

――あと、「おいしい給食」は1984年が舞台で、甘利田先生が「ハンサムといえばアラン・ドロン」と言ってました。アラン・ドロンは知ってましたか?

「パッとは出てこなくて、思わず調べちゃいました。『ああ、この人か』と。カッコイイなと思いました」。

――玲奈さん的には、ハンサムということで思い浮かぶ人は?

「外国人だったら、歌手のショーン・メンデスですね。歌も良いんですけど、顔もカッコイイので、大好きです(笑)」。

――御園先生は「甘利田先生もハンサムです」と言ってました。玲奈さんもそう思います?

「変な人ですけど(笑)、生徒たちのことを考えてないようで、1人1人をしっかり見ていて特徴もわかっていて、抑えるところはちゃんと抑える。そこは御園先生にない部分で、憧れになったんじゃないかと思います」。


 
 

自分の高校生感がだんだん抜けて
生徒たちを教えてあげたい気持ちに

 
 

――甘利田先生絡みで、生徒に「泣いてるの?」と言われるシーンもありましたが、涙は自然に出ました?

「綾部(真弥)監督とは2回目で、ちゃんと雰囲気を作ってくださるので、集中してお芝居ができました。生徒たちがいっぱいいて、ふざけていたら『私語厳禁だよ』と注意してくれたり。私は特に何もせずに臨みました」。

――普段は涙もろいほうですか?

「そうですね。映画やドラマを観ていて、泣くこともあります。『聲の形』では耳の聞こえない女の子が自殺しようとするシーンとか、めちゃめちゃ泣きました」。

――クランクアップで花束をもらって泣いたりは?

「『人狼ゲーム インフェルノ』のときは、ちょうどクランクアップの前がめちゃめちゃきついシーンだったので、その延長で泣きました。『おいしい給食』のときは、みんなで楽しく終わりました(笑)」。

――初めての先生役も、最後のほうには完全にモノにした感じですか?

「最初は全然慣れなかったのが、だんだん自分の高校生感が抜けてきたかなと思います。相手がリアルな中学生たちで年も離れていたので、演じやすかったところもあります」。


――台詞でも「生徒たちはかわいいし」とありました。

「本当にかわいかったですし、『教えてあげたい』という気持ちを持って演じられました」。

――給食のシーンでは、御園先生は生徒たちと机を並べて食べてました。実際に話をしながら撮っていたんですか?

「そうですね。みんなが仲良くて『撮影のとき以外でも遊んでいるんです』みたいな話を聞いたり、夏休み中だったので『宿題を見てください』と言われたりしました」。

――本当に新人の先生と生徒っぽい感じだったんですね。ところで、玲奈さんはさいたまスーパーアリーナでの「ラブライブ!フェス」を観に行ったとか。

「行きました。『ラブライブ!』は『サンシャイン!!』以降はあまり観られてなかったんですけど、今回はμ’sが復活するということだったので」。

――サイリウムを振りながら観ていたり?

「関係者席みたいなところで観たので、さすがにサイリウムは持っていきませんでした(笑)。でも、すごく楽しめて、『スノハレ(Snow halation)』を生で観られて感動しました」。


――最近はあまりアニメを観る時間はない感じですか?

「全然観ますよ。『防振り(痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。)』とか『慎重勇者』とか『あひるの空』とか」。

――玲奈さんは趣味が仕事に繋がるのか、仕事から趣味になるのか、いろいろ手広いですよね。「NOVA」で英会話を磨いていたり。

「いろいろ結びついて、ありがたいです。英語はもともと習いたいと思っていたところで、タイミング良くCMのお仕事をいただきました。でも、なかなか難しいですね。聴き取りとかしゃべるイントネーションとか、毎日やらないとダメだなと思います」。

――ブンデスリーガのドルトムントのブランドアンバサダーも務めていますが、サッカーも好きだったんですか?

「サッカーはマネージャーさんが好きでした(笑)。それで最初にリーガ・エスパニョーラのお仕事から、どんどん繋がっていきました。ワールドカップとかは観るようになりました」。

――最近ではボートレースのCMで、天才女子レーサーを演じています。

「この前、ボートレースのイベントに行ったら、すごく速くて、一瞬で勝負が決まる感じで。実際に舟券を買ってみたんですけど、当たりませんでした(笑)」。

――昔はソフトテニス部だったそうですが、これからやりたいスポーツもありますか?

「乗馬をやりたいです。馬は好きだし、時代劇をやらせていただくことがあったら、役立つかなと思って」。

――では最後に、「劇場版 おいしい給食 Final Battle」が3月に公開になるのにちなんで、玲奈さんの卒業にまつわる思い出というと?

「中学の卒業式のときは、憧れの先輩からネームプレートか第2ボタンをもらいたくて、ワチャワチャやってました」。


――校門で待っていたり?

「もともと仲が良かった先輩だったので、普通にもらいました。でも、自分が卒業するときは同級生に好きな人がいて、全然仲良くもなかったんですけど、ドキドキしながらもらいに行って『どうぞ』と言われました」。

――青春ですね。

「『おいしい給食』の劇場版でも、ドラマにはなかった恋愛要素が加わっているので、そこは見どころかなと思います」。

 
 


 
 

武田玲奈(たけだ・れな)

生年月日:1997年7月27日(22歳)
出身地:福島県
血液型:B型
 
【CHECK IT】
2014年に「Popteen」(角川春樹事務所)のレギュラーモデルとしてデビュー。現在は「non-no」(集英社)の専属モデル。2015年に映画「暗殺教室」で女優デビュー。主な出演作はドラマ「THE LAST COP/ラストコップ」(日本テレビ系)、「マジで航海してます。」(TBS・MBSほか)、「新しい王様」(TBS×Paravi)、「電影少女-VIDEO GIRL MAI 2019-」(テレビ東京)、「おいしい給食」(tvkほか)、映画「交際記念日」、「ポエトリーエンジェル」、「パパのお弁当は世界一」、「人狼ゲーム インフェルノ」など。「劇場版 おいしい給食 Final Battle」は3月6日(金)よりユナイテッド・シネマ豊洲ほかにて全国公開。映画「踊ってミタ」が3月7日(土)より公開。5月放送予定のドラマ「異世界居酒屋「のぶ」」(WOWOW)に出演。
詳しい情報は公式HPへ
 
 

「劇場版 おいしい給食 Final Battle」

配給:AMGエンタテインメント/イオンエンターテイメント
詳しい情報は「劇場版 おいしい給食 Final Battle」公式HPへ
 

 

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