PICK UP ACTRESS 福本莉子
PHOTO=河野英喜 INTERVIEW=斉藤貴志
ドラマ「パパがも一度恋をした」に出演中
おっさんの姿で生まれ変わった母親に困惑
――「パパがも一度恋をした」で莉子さんが演じている山下トモの部屋は、かわいい感じですね。
「実家の私の部屋に付いているカーテンとトモの部屋のカーテンが、たまたま一緒だったんです。入った瞬間、『エーッ!?』となってビックリして、親近感が湧きました」。
――というと、莉子さんの部屋もああいうかわいい感じ?
「そうですね。でもトモはピンクが好きで、いろいろなところに散りばめられていて、制服のブラウスもピンクで、メイクもちょっとピンクっぽかったり。私自身はピンクはあまり着ませんけど、女の子らしくていいですね」。
――莉子さんもトモのように、ぬいぐるみと話したりも(笑)?
「トモはぬいぐるみのモニーちゃんと話していましたけど、私もぬいぐるみを見て『かわいい』と言ってることは、たまにあります(笑)」。
――トモはしっかり者でもありますね。
「しっかりせざるを得ない状況で、頑張っている感じです。ママが3年前に亡くなって、パパはそれから3年間引きこもっていて、トモがずっと、学校と家事を両立してやってきたという」。
――その死んだママの多恵子(本上まなみ)が、おっさん(塚地武雅)の姿になって生まれ変わって現れて……というストーリー。
「見た目がおっさんで中身がママですし、パパもおじいちゃんも元のママも全員、キャラが濃いじゃないですか。たぶんトモが視聴者の皆さんと一番近いポジションにいて、ナレーションも私がやらせていただいているので、山下家に起こる出来事を新鮮に捉えてリアクションをすることは大事にしています」。
――おっさん多恵子がターミネーターばりに全裸で登場したところから、リアクションには困りませんでした(笑)?
「あれは衝撃でしたね(笑)。パンチがあって面白いシーンでした。最初は戸惑いましたけど、塚地さんが演じるおっさん多恵子がかわいいんですよ(笑)。ひとつひとつの動作や仕草、表情がすごく女性らしくて、撮影中も『あっ、かわいい!』と普通に思います」。
――トモのしっかりしているところは、莉子さん自身と通じるのでは?
「2話でおっさん多恵子に公園で『今まで頑張ってきたね』と言われるシーンがあって、カメラテストのときに自分と重なって、すごく染みました。私も去年上京して、一人暮らしをしてきたので、『頑張ってきたね』と言われて感動しちゃいました」。
――自炊とかしているんですか?
「余裕があるときはしています。スーパーに行くのが好きで、食材をいっぱい買ってきて家で作ります」。
――どんな料理を作ってますか?
「今の時期だと、ポトフとか。スープ系は一気に大量に作れて、現場にも持って行けるので」。
――腕前もかなりのもの?
「いえいえ。食材を切って、お鍋に入れて、煮込むだけです(笑)」。
流れに乗ってアドリブにもツッコんで
楽屋から話し続けてることもあります
――2話ではトモがパパの吾郎(小澤征悦)ともおっさん多恵子ともぶつかって、怒鳴ったりしてました。莉子さんはあまりケンカとかしなさそうですが。
「そうですね。親ともケンカはしません。怒ることがあまりなくて、反抗期もありませんでした。でも、現場では周りの皆さんのテンションが高いので、私も乗っていけます」。
――コメディの部分では、トモとしてはリアクションに気を配っていたり?
「小澤さんと塚地さんが作ってくださる流れに乗ることを大事にしています。台詞以外のアドリブも本当に面白いので、楽しんでやらせていただいてます」。
――「いやいや!」とツッコんだりもしてました。
「私も大阪人なので(笑)。控え室でも塚地さんと台詞を言い合って、そのまま本番になって、おっさん多恵子とトモのまま、会話を続けていることもあります」。
――番組のポスター撮影では、ヘン顔を連発していたそうですね。
「顔しか写らないポスターだったので、どれだけ顔で表現できるか。その前に皆さんが撮っていたのをチラッと見ていたら、全力でやっていてすごかったので、私も頑張りました」。
――演技で悩むところはないですか?
「やっぱり状況が特殊なので、なかなか想像しにくいところがあって、一生懸命考えながらやっています。だんだんクライマックスに近づくにつれて、どのシーンもより大切になって、いろいろ起きる中で気を一層引き締めてやってます」。
――ちなみに、トモの母方のおじいちゃんは元プロレスラーで、トモに「フロリダでキラー・カーンとタッグを組んでたのが自慢なんでしょう?」との台詞もありました。キラー・カーンさんって、知ってました?
「知らなくて、調べました。コブラツイストとかも聞いたことはあったんですけど、プロレスの言葉は私には呪文のようです(笑)」。
――会見でも出てましたが、ドラマのテーマの「人は見た目か、中身か」ということについて、考えたことはありました?
「やっぱり中身が大事だと常々思ってますけど、私は普段から極悪みたいな人に会ったことがなくて(笑)。良い方たちに囲まれて、恵まれた環境にいて、ありがたいなと思ってます」。
――莉子さんは見た目は完璧なように思いますが、自分の中身を磨くためにしていることはありますか?
「時間があれば、映画を観たり本を読んだりしています。最近では『シング・ストリート 未来へのうた』という音楽系の映画とか『ノッティングヒルの恋人』とか、幅広いジャンルを年代問わず観ています」。
――そういうことは女優さんとして大事なんでしょうね。
「アウトプットすることが多いので、このまま発信だけ続けていたら、何もなくなってしまうような気がして。その分、何かを吸収していったほうがいいと思っています」。
福本莉子(ふくもと・りこ)
生年月日:2000年11月25日(19歳)
出身地:大阪府
血液型:B型
【CHECK IT】
2016年に「第8回東宝シンデレラオーディション」でグランプリを受賞。2018年公開の「のみとり侍」で映画初出演、ミュージカル「魔女の宅急便」で舞台初出演で主演。主な出演作は映画「センセイ君主」、「屍人荘の殺人」、アニメ「ひそねとまそたん」(TOKYO MXほか/主題歌&声優)、ドラマ「僕の初恋をキミに捧ぐ」(テレビ朝日系)など。ドラマ「パパがも一度恋をした」(東海テレビ・フジテレビ系/土曜23:40~)に出演中。4月5日(月)スタートのドラマ「映像研には手を出すな!」(MBS/日曜24:50~、TBSでは4月7日(火)25:28~より)に出演。映画「映像研には手を出すな!」が5月15日(金)より、「しあわせのマスカット」が初夏、「思い、思われ、ふり、ふられ」が8月14日(金)より公開。舞台「アルキメデスの大戦」に出演。6月30日(火)~7月16日(木)シアタークリエほか、全国公演。
詳しい情報は公式HPへ
オトナの土ドラ「パパがも一度恋をした」
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