PICK UP ACTRESS 矢作穂香
PHOTO=河野英喜 INTERVIEW=斉藤貴志
ドラマ「おしゃ家ソムリエおしゃ子!」に主演
理想の家に住む男性を探してズバズバとダメ出し
――「おしゃ家ソムリエおしゃ子!」で演じているイエ-ガー・おしゃ子は、役名から穂香さんの今までの芸歴になかった感じすね(笑)。
「確かに(笑)。ここまで現実味のない役は、なかなかありませんよね」。
――理想のおしゃれな家に住む男を探しては、毎回強烈なダメ出しを繰り返す役で、演じる上でも今までにない引き出しを使ったり?
「あんなツッコミをしたことがなかったので、どうしたらいいかわからなくて、お笑いの動画を観たりしました。もともとお笑いは大好きなんですけど、ツッコミ担当の人に注目して、『スピード感が大事なんだな』とかいろいろ考えました」。
――どんな芸人さんが参考になりました?
「皆さんタイプが違いますけど、ブラマヨ(ブラックマヨネーズ)さんのスピード感は、私がイメージしていたおしゃ子のツッコミに近い感じがしました。まったりではなく、ポンポンポンと。和牛さんもそうですよね。素早いツッコミの芸人さんをひたすら探しました。それを役に活かせているのかは、わかりませんけど(笑)」。
――でも、おしゃ子もガンガンまくし立てています。
「激しいですね。1話ではどこまで上げていいのか、ベースがイマイチわからなかったんですけど、相手役の金子大地さんと言い合うシーンを撮っているうちに、2人ともヒートアップしちゃって(笑)」。
――あれこれ考えるより、やってみたらおしゃ子らしくなった感じ?
「相談は1回もしませんでしたけど、金子さんが演技の中でいろいろなアイデアを出してくるので、こっちも『やってやるぜ!』みたいになって(笑)、思い切りやり合ううちに形が築けました。スタッフさんも『面白い』と言ってくださって、そこでベースができました」。
――普段の穂香さんは、ああいうふうにズバズバ言うことは?
「まったく言いません。おしゃ子みたいにズバズバ言える女性はすごいし、羨ましいと思います。私はあまりムカッとくることもないんですけど」。
――人間ができているから?
「いやいや。細かいことに興味ないんだと思います(笑)」。
――1話ではDJふうにラップをやる場面もあります。
「あれは何か出てきちゃったんですよね(笑)。今までラップをやる役が1回あって、そのときは真面目にやらせていただきましたけど、今回は本気で相手のルゥ斗をバカにした、いいラップになったと思います(笑)」。
――動きとか表情とか表面的なところで、おしゃ子を演じる上で意識することはあります?
「笑いを取りに行っているようなコメディにはしたくないので、そこの加減は調整しています。台本を読んで『こうしたい』というのはあっても、やってみたらつい出ちゃうことや、やらないほうが良いと思うこともあるので、足し算と引き算をしながらやる感じです。でも、ベースはエンジョイしていて、あまり頭で考えないようにしています」。
――おしゃ子のダメ出し自体には、うなずけるところは多いですか?
「そうですね。『プライドだけで生きているような男じゃダメ』とか。ルゥ斗みたいに、狭い部屋にコルビュジエの(レプリカの)ソファを置く人はなかなかいないと思いますけど(笑)、あれは確かにドヤっている人の象徴で『この部屋の狭さが君の器の小ささ』というのは、なるほどなと。自信のなさが部屋に出るんだと、すごく共感しました」。
――ぶっ飛んでいても、指摘は鋭いですね。
「東京の量産型ワンルームの話でも、本当にひとつのブランドだけで家具とか全部揃っちゃいますよね。だからこそ、『自分のオリジナルのキャンパスを作りなさい』と。人それぞれの個性をお部屋に体現できたら、もっとその部屋が好きになると思いました」。
――穂香さんも部屋のDIYをしたとか。
「壁に色を塗ったりしました。和室でちょっと暗い色だったので、砂壁を真っ白にしたり、柱をグレーにしたり。ベッドとかも白を基調にメインがピンク、アクセントでグレーとか、かわいらしい部屋にしました」。
――まさに自分好みにしたわけですか?
「ただ、私はIKEAに頼りっぱなしです(笑)。ベッドもタンスもフレグランスも、オードリー・ヘプバーンの絵もIKEAなんです。私も量産型の女子かもしれなくて、実はブランドだらけの人を責められません(笑)」。
ヨーロッパ調の家にも住みたいけど
バーべキューができる実家が一番かも
――今は実家とのことですが、自分の家を持つとしたら、さらに理想はありますか?
「やっぱり白を基調にしたいのと、居間にひとつ、すごくくつろげる部分を設けたいです。床でくつろげるだけでもいいですし、マッサージチェアがあるとか、リラックスできる空間があったら良さそう。あとは小さい頃からの夢で、おばあちゃんになったとき、おじいちゃんと縁側でお茶を飲みたいんですよ(笑)」。
――小さい頃から老後の夢があったんですか(笑)。
「そうなんです。でも、住みたい家はいろいろあって、昔のローマみたいなヨーロッパの家具に囲まれるのも憧れだったり」。
――おしゃ子はおしゃれな家に住んでいる男としかつき合えない女性ですが、穂香さんには理想の男性の条件みたいなものはありますか?
「今は想像できませんけど、お互いに自立心を持っていることですかね? もし結婚しても、1人の時間は絶対欲しいと思います。自分のことは自分でやったほうが相手への感謝も生まれるし、それはたぶん、家族と暮らしていても同じことだろうなと。甘えないで自立はしないといけないですね」。
――おしゃ子にとっての家くらい、自分がこだわりを持っているものとして、穂香さんはスキンケアを挙げていました。「レジーナクリニック」のCMキャラクターを務めているから?
「もともと本当に美容が大好きで、CMに出て『もっときれいになりたい!』みたいな向上心も生まれました。特に自粛期間中は家にいて、ひたすら美容について考えていました。人間だからニキビはできるし、肌が荒れることもありますけど、どうしたらそうならないようにできるか? そうなったときはどうするか? 自分の身体と向き合って、方法を探した期間でした」。
――美容のために毎日欠かさずやっていることもありますか?
「とりあえず朝と夜に必ず洗顔して、夜はとことん保湿します。寝ている間に水分が蒸発しちゃうので、寝る前にコップ1杯以上の水を飲んだりもします。それで、朝と夜に絶対お風呂に入って、湯船に浸かります。夜に髪を洗いすぎると痛んでしまうので朝に洗いたいのと、朝にお風呂に入らないと体が起きないんです」。
――でも、1日に2回お風呂に入ると、忙しい中で時間も取りますよね?
「だから、朝は早く起きます。お湯の温度は朝は体を起こすために熱め、夜は逆に体を休めるために湯冷めしない程度にぬるめで、ゆっくりマッサージもします」。
――そうしたことを続けて、今の穂香さんの美しさがあるんですね。
「そんなことはないですけど、疲れの取り方や肌荒れの直し方を自分なりに見つけられてきたとは思います。自粛中にいろいろ試したんです。もし合わない方法で肌が荒れてしまっても、あまり外に出なかったから、直す時間は十分にあったので」。
――「おしゃ家ソムリエおしゃ子!」が放送される夏は、どう過ごしますか?
「まだあまり外出はできないので、家でできることをもうちょっと見つけられたらと思います。せっかく今回のドラマで、家の大切さやお気に入りの部分を再確認できたので。庭でバーベキューはしたいです」。
――バーベキューができる庭があるのはいいですね。
「確かに。将来もし子どもができたら、遊べる場所は欲しいかなと思います。そうなると結局、理想の家は今の実家でいいのかな(笑)」。
矢作穂香(やはぎ・ほのか)
生年月日:1997年3月7日(23歳)
出身地:千葉県
血液型:B型
【CHECK IT】
モデル活動を経て、2010年にドラマ「夢の見つけ方教えたる!2」(フジテレビ系)で女優デビュー。主な出演作はドラマ「明日の光をつかめ2」(東海テレビ・フジテレビ系)、「イタズラなKiss~Love in TOKYO」(フジテレビTWO)、「今夜、勝手に抱きしめてもいいですか?」(ひかりTVほか)、「僕らは奇跡でできている」(カンテレ・フジテレビ系)、「ピーナッツバターサンドウィッチ」(MBSほか)、映画「マリア様がみてる」、「高速ばぁば」、「思春期ごっこ」、「クレヴァニ、愛のトンネル」、「花筐/HANAGATAMI」、「鯉のはなシアター」、「いなくなれ、群青」など。ドラマ「おしゃ家ソムリエおしゃ子!」(テレビ東京/水曜25:28~)に出演中。
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水ドラ25「おしゃ家ソムリエおしゃ子!」
詳しい情報は水ドラ25「おしゃ家ソムリエおしゃ子!」公式サイトへ
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