PICK UP ACTRESS 伊原六花

PICK UP ACTRESS 伊原六花

PHOTO=河野英喜 HAIR&MAKE=菅野綾香
STYLING=網野正和 INTERVIEW=斉藤貴志
衣裳協力:Million Carats/OKIRAKU/RANDA/GOLDY

 
 

初主演映画「明治東亰恋伽」が公開
タイムスリップのフィナーレを熱演

 
 

――ドラマが好評を博した「明治東亰恋伽」のフィナーレとなる映画が公開されます。自分では映画はよく観に行きますか?

「めちゃめちゃ行きます! 朝イチの上映に1人で行くことが多いです(笑)。休みの日に予定がないのがイヤなんです。カツカツに詰めたいので、前日の夜に予約しておいて、1日をいい感じでスタートするために映画を観ます」。

――朝イチで観るという意味で、作品を選んだりもします? 朝からへヴィなのはキツイですよね?

「それが私、去年のクリスマスイブに重い映画を1人で観に行って、『何してるんだろうな……?』と自分で思いました(笑)。池松壮亮さんと蒼井優さんの『斬、』というシリアスな時代劇で、街はカップルで溢れていたのに、私は1人で映画を観てました(笑)」。

――最近では何か面白かった作品はあります?

「最近は家でDVDをまとめて観ることが多くて、『グリーンマイル』では1人で声を出して泣いていました。あとは『ダンサー・イン・ザ・ダーク』とか、深い作品が好きです」。


――「明治東亰恋伽」のような恋愛モノは観ませんか?

「自分ではあまり観ないかもしれません。でも出させていただけて、うれしかったです」。

――ドラマの取材のとき、愛知県犬山市の明治村で1カ月泊り込みで撮ったとのことでしたが、映画の撮影もその中でやったんですか?

「そうです。ドラマの1話を撮って映画を撮って、2話を撮って映画を撮って……みたいにごちゃ混ぜでした」。

――相当タイトだったでしょうね。

「はい。地方ロケに映画に、初めてのことばかりだったのに加えて、演じる中で『この人と会うのは何回目?』とか『この人とは出会って浅い』とか、相手が同じでもシーンごとの状況に気持ちを合わせるのが難しかったです」。

――寝る時間も少なかったでしょうし、体力的にもきつくなかったですか?

「私はショートスリーパーというか、あまり寝なくても大丈夫なんです。スタッフさんやキャストの方も面白かったので、1カ月間、つらいとか眠くて大変とかはなかったです」。

――睡眠が3~4時間でも大丈夫?

「全然大丈夫です。でも普段は、体のために7~8時間は寝るようにしています」。

――ドラマから、六花さんが演じた芽衣はモテモテでしたね(笑)。明治時代にタイムスリップして以来、出会う偉人たちみんなに好かれる感じで。

「こういうのは、作品の中でしかないことですね(笑)。原作を実写化すると『あのシーンが入ってない』と言われがちですけど、この『めいこい(明治東亰恋伽)』では大事なシーンや人気のシーンが、細かいところまでちゃんと入っているんです」。


――その分、ハイペースでいろいろな相手との恋が描かれました。

「私は原作のゲームから見てきて、『この芽衣ちゃんだったら、みんな惹かれるだろうな』と思います」。

――芽衣のどんなところが、男性にとって魅力的だと感じたんですか?

「芽衣ちゃん自身は無意識でも、かまってあげたくなるというか、何か気になってしまう存在だと思います。現代にいた頃の記憶をなくしているのが前提にありつつ、ちょっと抜けていたり、危なっかしいから放っておけなくて、すごくかわいいです」。

――芽衣が出会う男性キャラクターの中で、六花さんが良いと思うのは?

「森鴎外さんと岩崎桃介さんです。鴎外さんは一見チャラそうでSっぽいところもありながら、本当はすごくやさしくて、大人な感じがします」。

――映画では、鴎外の好物のまんじゅう茶漬けを一緒に食べるシーンがありました。あれは実際に食べたんですか?

「食べました。激マズではなかったですけど、まんじゅうとお茶漬けは別々に食べたほうがおいしいと思いました(笑)」。

――映画に出てくる桃介は、どんなところが良いと?

「この『めいこい』に出てくるキャラクターは濃い人ばかりですが、その中で一番まともじゃないですか(笑)。常識があって、紳士という感じ。でも、心に何かを抱えているのが垣間見えるのも、闇っぽくて素敵です(笑)」。

――闇にも惹かれましたか(笑)。

「それは芽衣ちゃん目線ではなく、私の感覚だと気になっちゃいます(笑)」。


――映画のクライマックスでは、芽衣が長台詞で自分の想いを話すシーンがあって、見せ場でした。

「物の怪が出てきたり非現実的なシーンが多い物語の中で、そこは最初に台本を読んだときから、素直に感動しました。真剣な場面でしたけど、ドラマ8話分が終わったあとの撮影だったので、芽衣ちゃんがいろいろ気づいて成長したところを出せたらいいなと思ってやりました」。

 
 

自分が涙もろいことに
最近気がつきました(笑)

 
 

――最後には芽衣が涙するシーンもありました。

「あそこはクランクアップの1日前に撮ったんです。夜のメリーゴーランドに電気がついて、すごくきれいに輝いていて……。メリーゴーランドも本当に回してもらったので、『泣かなきゃ』とか『感動的なシーンだから』とか考えず、素直な気持ちでできました」。

――演技経験が少なかった中でも、いわゆる泣き芝居に苦戦することはなく?

「めちゃめちゃ緊張していたり、『ここで絶対泣かなきゃ』と思うと泣けないんですけど、スタッフの皆さんが空気感を作ってくれて、自分の中に1カ月で積み上げたものもあったので、そんなに苦労はしませんでした。本当に芽衣ちゃんとして過ごしてきたから、気持ちを作るというより、自然に涙が出ました」。

――普段は涙もろいほうですか?

「涙もろいと最近気がつきました(笑)。さっき言ったように映画を観ていて1人で泣いたり、泣きたくなくても勝手に涙が出てきたりするんです。ダンス部のときは自分は泣かない人だと思ってました。キャプテンとして泣かないようにしていた部分もありましたけど、やっぱり『私はダメだな。全然できてないな』と思ったときも泣きます」。


――映画を観ていると、どんなシーンで泣きがちですか?

「良い人が報われないシーンは泣きます。『こんな良いことをしているのに、なんで悲劇的な終わり方をしちゃうの……?』とか。あとは、シンプルに素敵な映画を観て泣くこともあります。でも、落ち込んで泣くわけではないので、リフレッシュできます」。

――涙活ということで、泣くために映画を観に行く人もいます。

「それはいいですよね。良い映画を観て泣くとスッキリして、やる気が出ます」。

――芽衣はキツネの携帯ストラップを大事にしていましたが、六花さんは愛着があるアクセサリーはありますか?

「自分で買ったアクセサリーはすぐなくしますけど(笑)、お母さんに誕生日とかの節目やどこかに一緒に行ったときに買ってもらったものは大事にしてます。幼稚園くらいのときに、地元の大阪の遊園地で買ってもらったベティちゃんのネックレスを、今も持っています」。

――六花さんは6月で20歳になりました。

「10代ではやりたいことができて、悔いはあまりありません。20代になって、たぶんできることが増えるので、新しいことに挑戦できたら……。お酒を飲みたいわけではないですけど、そういう場所だと話をしやすくなることもあると思うので、いろいろな人の話も聞きたいです」。


――具体的に挑戦したいこともあるんですか?

「最近バレエを始めました。『やったことがあります』ではなく、『できます』と言えるものを増やしたくて」。

――前の取材でもそう話してましたね。

「料理も『得意です』だけではなく、言われたらパッと作れるレベルになりたくて、薬膳コーディネイターの資格を取ろうかとも考えています。ちゃんと勉強して基礎を作れる20代にしたいと思います」。

――自分がまだ子どもだと思う部分もありますか?

「私はまだまだ子どもだと思います。大事なことを後回しにしちゃうとか、昔から変わってない部分が多々あるので」。

――学生時代でいうと、レポートをギリギリまでやらなかったり?

「そうです。レポートを出す、出さない以前に、書いた紙をなくしちゃったりしたので、だいぶマシにはなりましたけど(笑)。今も番組のアンケートとか、できるだけ来たときにやろうと思いながら、『ちゃんと書きたくて時間がかかるから……』と期限ギリギリになっちゃうのは、直したいところです」。

――ドラマの取材のときは、「20歳までに物の怪が見えなかったら一生見えないから、誕生日までに見たい」という話がありました。結局、見えましたか(笑)?

「見えませんでした(笑)。でも、その話をすると、いろいろな人に『それはウソだよ』と言われました。これから物の怪が見えたら、仲良くしたいですね(笑)」。


――最後に、さし当たって今年の夏にやりたいことはありますか?

「バンジージャンプをやりたいです! バンジージャンプとスカイダイビングは人生で1回はやってみたいんです。夏だと気持ち良さそうじゃないですか。機会があればお仕事で、無理ならプライベートで、夏にバンジージャンプをしたいと思います」。

――怖さはありませんか?

「はい。ジェットコースターも大好きなので。でも、いざとなったら、ビビるかもしれません(笑)」。

 
 


 
 

伊原六花(いはら・りっか)

生年月日:1999年6月2日(20歳)
出身地:大阪府
血液型:A型
 
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2017年に“バブリーダンス”で話題を呼んだ大阪府立登美丘高校ダンス部の元キャプテン。2018年にドラマ「チア☆ダン」(TBS系)で女優デビュー。「明治東亰恋伽」(tvkほか)で主演。2019年1月に大沢伸一プロデュースの「Wingbeats」で歌手デビュー。主演映画「明治東亰恋伽」が6月21日(金)より全国順次ロードショー。連続テレビ小説「なつぞら」(NHK/月~土曜8:00~)に出演中。2nd写真集「sáu hoa」(東京ニュース通信社)が発売中。
詳しい情報は公式HPへ
 
 

「明治東亰恋伽」

詳しい情報は「明治東亰恋伽」公式サイトへ
 

 

©MAGES./LOVE&ART ©ドラマ/映画「明治東亰恋伽」製作委員会
 
 

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