PICK UP IDOL ラストアイドル
PHOTO=小澤太一 INTERVIEW=斉藤貴志
プロデューサーバトル第2弾を制したLaLuce
カッコ良さを追求して4thシングル表題曲に
――LaLuceは5人体制になってから、菜々実さんがリーダーをやっているんですよね?
阿部「仮というか、必要なときに出てくる感じです(笑)」。
――もともと物静かな印象だったのが、AbemaTVで展開されたプロデューサーバトル第2弾では、発言が多くなりました。
長月「それをさせたかったので、リーダーにしました(笑)」。
阿部「話すのはすごく苦手なんですけど、台詞を決めておけばしゃべれるので頑張りました」。
安田「センターとリーダーは話すことが多いので、一括すればまとまりが出るかなと思いました。ななみん(阿部)は包容力もあるし、リーダーとして支えてほしいです」。
――MC以外にもリーダーっぽいことはしているんですか?
阿部「全然してないです(笑)。みんなちゃんと1人で行動できるメンバーなので、リーダーを作らなくてもいいかなと思うし、逆に本当にリーダーということになっちゃうと、自分もメンバーも気をつかう面が増えてくるかもしれないし……」。
――最年長がリーダーというパターンもありますよね?
安田「それは絶対にイヤでした。私がやりたくないんじゃなくて、最年長がリーダーだと他のメンバーが縮こまって、発言しにくくなったら良くないので。みんなでひとつのことを決めたいから、仕切るリーダーはLaLuceには必要ないかなと思います」。
――後藤次利さんプロデュースで挑んだ今回のバトルを振り返ると、初戦はSomeday Somewhereに完勝して好調に滑り出しました。
鈴木「前回も最初は良かったけど最後のほうで続けて負けてしまったから、またそんなふうにならないか、不安はいっぱいありました。でも、今回は勝敗に捉われないで楽しんでやろうと、ずっと思っていました」。
大石「今回は生放送だったのでファンの方の反応も早くて、『こうすれば良かった』みたいなことがすぐわかったのも、成長につながるポイントだったと思います」。
――シュークリームロケッツ戦では、遥夏さんが「みんなに置いてかれてる感がある」と発言してました。
鈴木「みんながうますぎるし、生放送のコメントも見て一回沈んだんですけど、後藤さんに『不安そうに歌わないで、音なんて外していいから自信を持ってやったほうがいい』と言われたので、それを信じました」。
――Good Tears戦では翠さんのノドが不調で、急きょパート替えをしました。
長月「あの3日くらい前から『何かノドが変だな』と思っていて、声が出ないピークがあのバトルの日とカブっちゃいました。朝はちょっと良くなっていたから、『大丈夫だろう』と思ってライブを普通にやったんです。でも、そのあとがバトルで、リハーサルでめちゃめちゃしんどくて『やっぱりダメだ』となって、後藤さんと相談して高音のパートを替えてもらいました。申し訳なかったけど、みんなが助けてくれたのがうれしかったです」。
安田「その後の対決もあるから悪化しないように、『とりあえず今日はノドを休めよう』と後藤さんに言われて、私とななみんでみーちゃん(長月)のパートを歌うことになりました。みーちゃん本人が一番ヤラれちゃっていると思ったので、何とか気にさせないようにしたかったんですけど、全然カバーできてなくて申し訳なかったです」。
――いや、たぶん初めて見たらパート替えしたとわからないくらいのパフォーマンスで、バトルにも勝利しました。それにしても、翠さんはシュークリームロケッツとの兼任や映画「がっこうぐらし!」の撮影もあって、倒れそうになりませんでした?
長月「私、貧血以外で倒れたことはないんです。めちゃくちゃ強いんですよ」。
――頼もしいですね。Love Cocchi戦では愛里さんが「足を引っ張って……」と涙ぐんでいました。放送を観ている分には、全然そうは見えませんでしたが……。
安田「パフォーマンスをする前から、裏で個人の問題でちょっとメンタルが不安定だったんです。『大事な試合なのにどうしよう……』みたいになっていて、ステージに出て、曲がかかったら『よし、切り替えよう!』と思ったのに、いきなりカメラに映ってないところで(スタンド)マイクを倒しちゃって、『もうイヤだ~』となって、そのあとも3回くらいコケちゃったんです。みんなに迷惑を掛けて、しかも試合も負けちゃって、もともとメンタルが下がっていたから『なんでこんなにうまくいかないんだろう……? 頼りなさすぎる最年長で申し訳ない』とずっと思ってました。でも裏に行ったら、メンバーが『愛里のせいじゃない』って支えてくれて、みーちゃんはごはんに連れ出してくれて、しかも、おごってくれたんです。そのごはんが楽しくて、『生きるって楽しい!』と思えました(笑)」。
長月「めちゃくちゃ楽しかったよね~」。
――翠さんは気をつかって食事に誘ったんですか?
長月「いや、朝から約束していたんです。『今日はマジで焼肉食べに行く』って」。
安田「でも、『ミスしすぎた分際で焼肉なんか食べられない』と言ったんですけど……」。
長月「『私が食べたいだけだから』って連れて行ったら、元気になってくれました」。
安田「みーちゃんにいろいろ話を聞いてもらったら元気が出て、次に進めました」。
――準決勝から衣裳がセルフプロデュースの黒いものに変わりましたが、それまでの5人それぞれの衣裳も、今回のシングルのWEB盤ジャケットに使われてます。1人1人にテーマがあるんですよね。夏摘さんが“秘書”とか。
大石「秘書感はあったのかわかりませんけど、かわいくて私は好きでした。というか、秘書ってどういう人ですか? 中学生だから制服っぽくて、“ドナルド”と言われてました(笑)」。
――菜々実さんが“図書委員”。
阿部「図書委員感はどこにもないですけど(笑)、ああいうのをあまり着たことがなくて、新鮮でうれしかったです。ただ、つばの広い帽子は、踊るときにちょっと邪魔でした(笑)」。
――遥夏さんは“ミリタリー”。
鈴木「みんなには“ピーターパン”と言われました(笑)。個人的には形がすごくかわいくて気に入ってます。緑も初めて着ました」。
安田「ポニーテールがかわいかった」。
鈴木「みんなは帽子とかだったんですけど、私は大きいイヤリングだったので、ポニーテールで固定しました。学校では毎日ポニーテールなので、自分的には違和感なかったです」。
――翠さんは“プリンセス”でティアラを付けています。
長月「『ティアラがなかったら着ません』と言いました(笑)。それくらいティアラがお気に入りで、あの衣裳にしました」。
――愛里さんは“ロック”ですが、もともとロックな人なんですか?
安田「人生ロックで、反転攻撃してます。……なんて生まれて初めて言いましたけど(笑)、このメンバーの中だったら、私が一番ロックにフィットするのかなと思います」。
――愛里さんのイメージするロックとは?
安田「私、氷室京介さんがすごく好きなんです! みんな知ってる? 氷室さんも黒や赤が中心の服を着てらっしゃるので、うれしかったです」。
――曲中でスタンドマイクを使うときも、ヒムロックを意識したり?
安田「それだとクセが強すぎるので、私はいつもの自分のノーマルな感じでやりました。でも、後藤さんから『ノリながらやってほしい』と言われたので、少し意識はしました」。
悔しさもうれしさも表に出しませんけど
裏では1人1人の負けず嫌いが出てます
――黒の衣裳はみんなで話し合って決めたんですか?
安田「完全にそうですね。ファンの方から『衣裳を統一してほしい』という声が多かったので。前の衣裳はインパクトがありすぎて、歌詞がすごく良いのに奥深いところまで聞いてもらえないんじゃないかと思って、シンプルなのに統一しました」。
――番組で愛里さんが「都会に繰り出して、徘徊して見つけた衣裳」と話していました。
安田「徘徊しました。準決勝まで1週間しかなかったので、毎日すごく探して回りました」。
――菜々実さんは最初からパンツにしようと?
阿部「はい。自分でパンツにしたかったし、メンバーからも『パンツを穿いてほしい』と言われました」。
安田「みんな自分のどこを出したらきれいに見えるかは意識していて、ななみんには、やっぱり脚のきれいさを出してもらおうと思いました」。
長月「でも、ななの脚の長さと細さに合うパンツがなかなかなくて……。あれだけ細いと普通はSとかになっちゃうんです。そうするとななには膝くらいで短すぎるので、合うのを見つけるのは苦戦しました」。
阿部「普段はあまりパンツは穿かないんですけど、この衣裳は気に入ってます」。
――シュークリームロケッツとの対戦となった決勝では、結果発表の際、兼任の翠さんはどんな気持ちで待っていたんですか?
長月「何とも思ってないです。気まずさとか全然なくて、普通に自分は両方やり切ったので、どっちが勝っても負けても悔いはないという感じでした」。
――LaLuceの勝利が決まった瞬間は翠さんはシューロケ(シュークリームロケッツ)側にいて、他のメンバーが泣いている画面には映っていませんでしたが、シューロケの2人に挟まれてどんな表情だったのでしょう?
長月「普通に真顔だったかな?」。
安田「決勝で勝ったときは思わず泣いてしまいましたけど、もともとLaLuceは喜びも悲しみもあまり顔に出さないようにしているんです」。
長月「私はおじぎをしていたかも」。
――今回の楽曲「Everything will be all right」は、後藤さんから「カッコ良さを追求してほしい」と言われていましたが、バトルを重ねる中で曲の捉え方や取り組み方が変わった部分はありませんでした?
大石「学校でまだ英語を習ってなかったので、最初はわからなかったんですけど(笑)、最後のほうは歌い方が何か変わった気がします」。
鈴木「初めは単に歌っていただけだったんですけど、ちゃんと自分のものにして歌わないと、観てる皆さんに伝わらないと思ったので、歌詞をよく読んで意味を理解するようにしました。あとは、私のソロパートはメッセージ性が強いので、ただ笑っているだけではなく、表情にも気をつけるようになりました」。
安田「Love Cocchiに負けたとき、自分たちが大きく変わらなきゃいけないと各自が思ったので、次に会ったときはみんなレベルアップしてました。毎日集まれなくても、みんな個人で練習してきたのが垣間見えました」。
――歌詞にある「負けずぎらいなだけだよ」は皆さんにも当てはまります?
鈴木「結構みんなそうなのかなと思います。バトルで勝負がついて悔しくてもうれしくても、相手のグループのことを考えて表には出しませんけど、裏では1人1人の気持ちがめっちゃわかります」。
長月「ネチネチと『これをしたらどうなの?』と考えているので、相当の負けず嫌いですよね(笑)」。
安田「メンバー同士でもお互い刺激をもらい合って、自然と背中を押されて、誰1人劣らないように向上しているから、ハングリー精神は豊富な5人だと思います」。
――「心開くの苦手さ」は?
安田「LaLuce内では心を開き切っているので、5人でいたらヘンな遠慮とかはないけど、ななみんと2人きりになったら、ちょっと緊張します(笑)。2人で衣裳を探しに行ったときも、自分の携帯を見ていいものかと思ったりしました」。
長月「私もななとは帰りが同じ方向でも、2人だと緊張するから同じ電車に乗らないようにします(笑)。たぶん好きな人といる感じの緊張なんですよ」。
安田「つき合いたてのカップルのような、憧れの先輩とやっとデートみたいな感じですね(笑)。ななみんはどこを取っても完璧なので緊張するんです」。
阿部「私といると周囲の人が何か気をつかうので、申し訳なくなることもあります」。
長月「そういう意味じゃないけど」。
阿部「私も年下だと大丈夫なんです」。
鈴木「私も同い年の子といるとうるさくなります」。
大石「ひめりん(籾山ひめり/Someday Somewhere)と仲良いよね」。
鈴木「ひめりはアイドルの仲間というより、中学の友だちみたいな存在なんです。一緒にいると自分がアイドルということを忘れて、学校のクラスにいる感じになります。夏摘ちゃんともそうなります」。
――今回のMVは静岡のエコパスタジアムで撮影したそうですが、あんな広いところを独占して踊るのは気持ち良かったのでは?
長月「でも、意外と曇っていたので……」。
安田「歌詞には合ってました」。
長月「そう。『曇り空がボクはキライじゃないんだ』と合ってましたけど、たまに雨がポツポツ降るんですよね。それが踊ってる途中で晴れてきたときは、めちゃくちゃ気持ち良かったです」。
安田「めっちゃ怖かったのがドローン!」。
長月「顔の近くまで飛んできたんですよ。『言っておいてよ!』って感じでした(笑)」。
安田「『結構近づくけど、基本、遠くから撮るから安心して』と言われていたんです。そしたらめっちゃ近づいてきて、思わずよけちゃいました」。
長月「『キャーッ!!』と言ったりしちゃって……」。
安田「もう笑っちゃいました(笑)」。
――走るシーンもありましたが、何テイクも撮ったんですか?
長月「しんどくなっちゃうので、そんなに撮ってません。だいたい一発OKを出しました」。
安田「あれを撮ったのは後半だったからね」。
鈴木「結構全力で走ったんです」。
長月「もうヘロヘロになりました」。
――愛里さんはスタジアムの客席の階段を駆け上がってました。
安田「あれは朝イチに撮ったので、まだ元気だったんですけど、走り方がダサかったらしくて、4回くらい撮り直しました(笑)」。
――遥夏さんは陸上部だったから楽勝?
鈴木「最初は愛里ちゃんと翠ちゃんが見ていたんだけど、『いや、遅いよ』みたいなダメ出しを食らって『エーッ!?』となりました(笑)」。
長月「『もっと速く!』とか言ってました(笑)」。
鈴木「しかも、フォームを『陸上部にしては汚くない?』とかめちゃめちゃイジられて、すごくヘンな気持ちになりました(笑)」。
長月「めっちゃ笑ってたよね」。
鈴木「笑っちゃいけない場面だったんですよ(笑)。『真顔で走って』と言われていたのに、私は真顔になるのが結構苦手なんです」。
大石「私も『速そうな走りには見えないね』って、すごく言われました」。
安田「本当は一番速いんです」。
大石「走っているすぐ近くにカメラがあって、『この横を通って』と言われたから、蹴っ飛ばしそうで怖くて……。本気を出して走れば、もっと速いです!」。
――CDには共通カップリング曲「眩しすぎる流れ星」も収録されます。今、流れ星を見たら、どんなことを願いますか?
長月「引っ越しがしたい(笑)。便利な路線の駅に近いところに住みたいです」。
鈴木「私は歌がうまくなりたい。『人並みに音程が取れるように』ってお願いします(笑)」。
安田「私は体力が欲しい。中学まではバスケ部で常に走り込みをしていて、すごく体力があったんですけど、高校で帰宅部になって、今はこれまでで一番体力がないです。最近風邪をひいて、しばらく寝ていたら、階段を3段上るだけでハァハァしちゃいました(笑)」。
大石「すっごい都会かすっごい田舎か、どっちかに住みたいです。中途半端ではないハッキリしたところに。できればのどかな田舎がいいです」。
阿部「私は強いて言うなら、滑舌が良くなりたい。今は滑舌が悪いから、しゃべりたくないときもあるので。家族と話しているときも、早口で滑舌が悪いから何を言ってるのかわからなすぎて(笑)、お仕事のときはゆっくりしゃべるように言われているんです。気をつけてはいますけど、MCでも『~させていただきます』とか絶対言えないから(笑)、言えるように頑張りたいなと思います」。
ラストアイドル(らすとあいどる)
2017年8月よりスタートしたテレビ番組「ラストアイドル」から、メンバー入れ替えバトルで勝ち残った現LaLuceのメンバーにより、2017年12月に秋元康プロデュースのシングル「バンドワゴン」でメジャーデビュー。同時に敗退したメンバーで4組のセカンドユニットが誕生。番組2ndシーズンでは2ndシングル表題曲を賭けて5組がそれぞれプロデューサーを付けた総当たり戦が行われた。3rdシーズンで入れ替えバトルにより2期生12人が決定。「ラストアイドル in Abema TV」では再び1期生の5組で争うプロデューサーバトル第2弾が行われ、後藤次利プロデュースで優勝したLaLuceの「Everything will be all right」が4thシングル表題曲となった。
【CHECK IT】
4thシングル「Everything will be all right」が10月24日(水)に発売。「ラストアイドル」(テレビ朝日系/土曜24:10~)が放送中。
詳しくはラストアイドル公式サイトへ
安田愛里(やすだ・あいり)
生年月日:1999年6月24日(19歳)
出身地:神奈川県
血液型:O型
長月翠(ながつき・みどり)
生年月日:2000年5月 17日(18歳)
出身地:愛媛県
血液型:O型
阿部菜々実(あべ・ななみ)
生年月日:2002年5月17日(16歳)
出身地:山形県
血液型:O型
鈴木遥夏(すずき・はるか)
生年月日:2003年6月29日(15歳)
出身地:千葉県
血液型:A型
大石夏摘(おおいし・なつみ)
生年月日:2004年6月18日(14歳)
出身地:東京都
血液型:O型
「Everything will be all right」
TYPE-A(CD+DVD) ¥1800(税込)
TYPE-B(CD+DVD) ¥1800(税込)
TYPE-C(CD+DVD) ¥1800(税込)
TYPE-D(CD+DVD) ¥1800(税込)
WEB盤(CD) ¥1000(税込)
4thシングル「Everything will be all right」のMVはこちら!