PICK UP IDOL NOW EMPiRE(EMPiRE)
PHOTO=河野英喜 INTERVIEW=斉藤貴志
WACK合宿オーディションの
ドキュメンタリー映画が公開
――去年のWACKオーディション合格者から月ノウサギさん(GANG PARADE)の取材では、合宿での苦悩や葛藤をいろいろ語ってもらいましたが、今年のNOWさんはニコ生視聴者投票でも1位になって、すんなり受かった印象があります。
「自信しかないくらいで挑んだんですけど、初日から(WACK代表の)渡辺(淳之介)さんに『お前は目立ってないから、たぶん明日落ちる』と言われたのがショックすぎて、不安や心配のほうが強くなりました。次の日も『お前のことを欲しいと言ってるスタッフは誰もいない』と言われて、メンタルがズタボロにやられてしまいました」。
――ダンスは負けないと思っていたのでは?
「小さい頃から10年ダンスをやってきたので、自信を持って行ったはずですけど、今回は踊れる候補生が結構いて、ちょっと焦りましたね」。
――ドキュメンタリー映画「IDOL -あゝ無情-」の中で、以前やっていたアイドルグループが解散したことを語ってましたが、WACKに興味を持ったきっかけは?
「落ち込んでいた時期にいろいろなアイドルさんの動画を観ていて、BiSHさんの『オーケストラ』を見つけたんです。『今では繋がりなんて あの空だけ』という歌詞が、そのときの自分にすごく響きました。そこからBiSHさんを好きになったんです。ずっとAKB48さんとか、かわいい系のアイドルしか見てこなかったので、バッキバキに踊って歌うWACKのアイドルをすごくカッコイイと思いました」。
――NOWさんは学校ではどんな子だったんですか?
「目立ちたがりというか、チヤホヤされるのが好きでした(笑)。小学生の頃は学級委員をやったり、体育の授業でダンスがあると、注目を浴びたくてめちゃめちゃ張り切りました。『お手本でみんなの前で踊って』と言われると、すごく嬉しかったです(笑)」。
――合宿オーディションの話に戻ると、今回はありませんでしたが、毎年恒例のデスソースを食べる練習もしたんですか?
「めちゃくちゃ辛い麻婆豆腐を買ってきて食べたんですけど、全然食べられませんでした。心が折れて、練習はその1回だけ。『合宿では根性で食べ切るしかない』と思っていたら、今年はデスソースが出なかったのでホッとしました」。
――でも、「ごはんは制限時間内に残さず食べる」ことが課題にされました。
「それは全然苦ではなかったです。むしろ、ごはんは全然足りないくらいでした(笑)」。
――他の候補生とは仲良くしていたんですか?
「すごく仲良くやってましたね。私は人としゃべるのが苦手で、自分からコミュニケーションを取りにいきたくないんですけど、合宿のときはどんどん話し掛けて、『こんな自分は見たことない!』とビックリしました(笑)。ライバルだけど仲間という目で見ていて、『どこから来たの? 何歳? 最近は何を聴いてる?』とか話して、世間話もめちゃくちゃしてました」。
――毎日、脱落者も出ました。
「仲良くなった子が落ちるのはつらかったです。『ライバルが減った』と考える人もいたと思いますけど、1人、2人……とフェリーで帰っちゃうのは、すごく寂しかった……」。
――4日目には、グループごとにダンスを披露するに当たって、自分から振付を提案してました。危機感があったんですか?
「その日から『最下位のグループは全員脱落にする』と言われたので、『これは絶対ヤバイ!』と思って。リーダーの(BiS戦力外通告メンバーとして参加していた)ハナさんがちょっと焦っていたので、気づいたら自分から引っ張ってました」。
――それまでは控えめにしていたのに?
「自分の意見は全然言わないで、ずっと他のメンバーの話に『うん、それでいいよ』とうなずいていたのが、その日から変わりました。『反発されてもいいから、私が引っ張る』という気持ちのほうが強くなったので。ダンスには自信あったから、『自分しか引っ張る人はいない』とも思ってました」。
――WACKは“変人”という意味で、渡辺さんには「変人感が出てない」と指摘されてました。それからパフォーマンスを変えたんですか?
「変えました。めちゃくちゃ変人になりました(笑)。1人だけ変にジャンプしたり、頭をブンブン振り回したり、おへそを出したり……」。
落ち込んでも意味がないから
自分が変わるしかないんです
――あれこれありつつ、最後には「候補者で一番言われたことを行動に移せた」と話していました。1週間の合宿を通じて、精神的に病むほど追い込まれることはなかったですか?
「『落ち込んでも意味がない。自分が変わるしかない』と思ってました。合宿で渡辺さんは私たちに限界突破を求めていたので、病んでる暇はなかったです。後悔だけはしないように、毎日を過ごしてました」。
――「IDOL -あゝ無情-」はNOWさんも観たんですか?
「観ました。合宿中は自分のことで精いっぱいで、あまり周りのことは見られなくて、2期BiSさんの解散のことも全然知りませんでした。1人1人の素が見られる映画になってますけど、自分が泣いてる場面を観たときは『なに泣いてるんだよ』と思いました(笑)。カメラを回されていたのに、気づかなくて。人前で泣きたくなかったので、カッコ悪くて情けなくなっちゃいました(笑)」。
――細かいことだと、ニコ生でもNOWさんは食事中にカメラが来ると、お箸をちゃんと置いて話したり、礼儀正しいなと思いました。
「小さい頃からお母さんに教えられていたことが、自然に出たんだと思います。ごはんのときの行儀はめちゃくちゃ言われました」。
――オーディションに合格してEMPiREに加入することになりましたが、当初の希望はGANG PARADEでしたよね?
「そうです。パワフルで明るいイメージがあって、私も明るいから、パフォーマンス面で合っていると思ってました」。
――EMPiREにはどんな印象がありました?
「ライブにも行ってましたけど、クールでスタイリッシュ。私はクールな表情ができないから、自分ではEMPiREっぽくない気がしてました」。
――視聴者からは「EMPiREっぽい」という声が出てました。
「それは後から知りました。当初MAHOちゃんに似てると言われていて、スタッフさんが『NOWは髪をアッシュグレーに染めてボブにしたらどう?』と勧めてくださいました。それで『じゃあ、そうします』って切って染めました」。
――抵抗があったわけでもなく?
「いや、全然。『切りま~す』って感じでした。髪を染めるのは初めてでしたけど、好奇心しかなくて楽しみで……。鏡で見て『切って良かった』と思いました」。
――NOWという名前になったことについては?
「そんな名前のアイドルは、あまり見掛けないじゃないですか(笑)。私は人とかぶるのが好きじゃないので、嬉しくて気に入ってます」。
――加入して2~3日で、20曲くらいの振付を覚えたんでしたっけ?
「上京するまでの4日間で18曲くらいです。1日に4~5曲? 今考えたら、自分でもよく覚えられたなと。やるしかないとなったら、アドレナリンが出て、覚えられたんだと思います」。
――土壇場に強いタイプなのでは?
「そうなんですよ! ギリギリまで追い込まれないと動かないけど、ギリギリでやっちゃう。本当に自分でいろいろビックリします(笑)」。
――EMPiREらしくスタイリッシュにもなってますか?
「私服では白いワンピースを買いました。私は基本、夏だとTシャツと半ズボンばかりですけど、かわいい女の子にもなってみたくて(笑)」。
――EMPiREで活動していて、予想外だったことはありませんか?
「今のところ、ないですね。WACKは基本的にいろいろなことに挑戦するとわかった上で、入ったので」。
――アイドルにとって大事だと思うことを見つけたりは?
「やっぱり仲間は大事ですね。グループで話し合うことは本当に大切で、私も入ったときは自分の意見とか全然言えなかったんですけど、今は言えるようになって、メンバーとの仲がより深まりました」。
――ファンの方に対してはどうでしょう?
「私は基本、お客さんの前では素のままでいます。合宿のときも後半は素でいて、その素の自分をかわいいとか好きと言ってくれる人がいたのが嬉しくて。これからも素の自分を好きになってほしいです」。
――それでツイッターで、うんこの話もしたり(笑)?
「たまに書きたくなっちゃうので(笑)。それが許されることも含めて、WACKは本当に素敵な事務所です」。
――将来の夢はありますか?
「EMPiREの振付担当になることです。1人で1曲まるまる振りを付けたことがないので、まずは1曲。それから新曲を全部を振付するくらいの覚悟でいきたいと思います」。
――グループでのし上がりたいとも思いますか?
「シンプルに、ただただ6人で上に行きたいです。上と言っても私はゴールは決めないようにしていて、とにかく進化していきたいです。あと、(BiSHが出演した)『アメトーーク!』にも出られるように頑張ります(笑)」。
NOW EMPiRE(なう・えんぱいあ)
生年月日:7月28日
出身地:山形県
【CHECK IT】
「WACK合同オーディション2019」に合格して、2019年4月よりEMPiREに加入。同年7月発売のシングル「SUCCESS STORY」に参加してCDデビュー。3rdシングル「RiGHT NOW」が発売中。ニューアルバム「the GREAT JOURNEY ALBUM」が12月18日(水)に発売。ドキュメンタリー映画「IDOL -あゝ無情-」は11月1日(金)よりテアトル新宿ほかにて全国順次公開。
詳しい情報は公式HPへ
「IDOL -あゝ無情-」
詳しい情報は公式HPへ
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