PICK UP ACTRESS 山田杏奈

PICK UP ACTRESS 山田杏奈

PHOTO=名児耶洋 INTERVIEW=斉藤貴志

麻雀マンガ「咲-Saki-」の実写化で
メインキャストのメガネ少女役に

――麻雀部の女子高生のマンガをドラマ化した「咲-Saki-」にメインキャストの染谷まこ役で出演中ですが、麻雀に馴染みはなかったですよね?

「全然やったことはなかったです。大人の人がやる賭けごとのイメージが強くて」。

――お父さんもやらない方ですか?

「家ではやらないから知らなかったんですけど、この作品のお話をいただいたときに話したら、『できる』と言ってました」。

――麻雀のルールはすぐ覚えられました?

「私はスマホのアプリのネット麻雀で覚えました。撮影前にも、みんなで1ヵ月ぐらい練習して。最初は牌の持ち方や打つ動作からでしたけど、とにかくうまく見えるように。慣れてきたら、みんなで対局もして、やってみると、すごく面白かったですね」。

――麻雀のどんなところが面白いと?

「まず頭を使ってできるところです。あと、4人で向き合ってやる遊びも、私はドンジャラをたまにやるくらいだったので、新鮮でした」。


――ガチで対局すると、清澄高校麻雀部のメンバーでは誰が強いんですか?

「浅川梨奈ちゃんが強いです。でも、みんなとちゃんと対局になるので楽しいです」。

――まこは「~じゃ」とか広島弁でしゃべりますが、方言も練習したんですか?

「方言指導の方に教えていただきました。夏休みをまるまる使って撮影していたので、普段も広島弁が出るときがありました。合宿のシーンは実際に泊まり込んで撮っていたので」。

――それと、メガネをかけた役で。

「私は普段はコンタクトで、家ではメガネをしているので違和感はなかったです。メガネをかけて髪にウェーブを付けてもらうと、意外とまこちゃんっぽくなれていたかなとは思います」。

――やっぱり原作のキャラクターに近づこうと?

「努力しました。ちょっとした立ち方とかもマンガを見て勉強したり。まこちゃんはわりと腕を組んでいるんですよね。監督にはずっと『オヤジっぽく。加齢臭を出して』と言われていて(笑)、そこは大変でした。あまり上品にならないように意識したところはあります」。

――落ち着きのある雰囲気は、杏奈さんと通じているのでは?

「私は清澄のメンバーのなかで、実際には浜辺美波ちゃんと同じ高1で一番年下ですけど、役は高2で。他の4人は高1が3人、高3が1人になっていたので、年下っぽく見えないようにしました」。


――あと、まこは家が雀荘で、膨大な量の対局データを記憶している設定で。

「私もいろいろ覚えるのは得意なほうかなと思います。さすがにまこちゃんみたいに全部覚えるまではいかないですが。テストも暗記系の科目のほうが得意です」。

――歴史の年号とかはバッチリ覚えられて?

「まあまあ覚えられます。でも英単語を覚えるほうが好きです。数学は公式は覚えますけど、それでも苦手でできません(笑)」。

――今回みたいに多くの同世代の女優さんたちと共演したことはなかったのでは?

「そうですね。大人の方たちに混じっていることが多かったので。同じくらいの年の子たちが集まって、みんな女の子で、すごく楽しい現場でした」。

――そういう場で、すぐみんなに溶け込めました?

「麻雀の練習をしていたときは、みんな正直あまりしゃべってなかったんです。でも撮影に入ったら、一緒にいる時間も長くて、すごくいっぱい話しました」。

――杏奈さんは輪の中心にいたほう?

「みんなの話を聞いているほうだったと思います。古畑星夏ちゃんが一番年上で、いろいろなことを教えてくれました」。


――廣田あいかさんは、やっぱり個性的でした?

「あいちゃんのことは前から知ってましたけど『普段もああいう声なんだ』とビックリしました。すごく魅力的な子です。あまりいないタイプだし、本当にいろいろ気をつかってくれて。一緒にいる時間も長くて、しゃべるのが楽しかったです」。

――鉄道マニアとしても有名ですよね。

「撮影で小湊鐵道に乗ったとき、あいちゃんが好きだったみたいで、その話をちょっと聞きました。私の周りには鉄道好きな子がいなかったので『そうなんだ!』と思いました」。

――映画版も2月3日から公開ですが、ドラマから通して、撮影中に特に印象的だったことというと?

「やっぱり合宿です。大変でしたけど、楽しくて。合宿シーンを撮ったのが最初のほうで、そこで仲良くなって、本当に学校の子と旅行に来たような感覚もありました」。

――夜は誰かの部屋に集まってガールズトークをしたり?

「元から同じ部屋だったんです。広い部屋に5人みんなで泊まって。だから、ずっと一緒でした」。

――けど、大変でもあって?

「都内から離れたところで撮っていて、合宿のとき以外は家に帰っていたんですけど、朝早く出て夜遅く帰るのは少し大変でした。でも、撮影が楽しかったので」。

――清澄高校麻雀部としてオープニングテーマ「きみにワルツ」も歌っていますが、杏奈さんは歌も得意なんですよね?

「好きです。今までも何回か歌わせてもらうお仕事はありましたけど、レコーディングは緊張しました。練習していった分は出せたと思います」。


――2月1日にはCDも発売。

「もう配信で買いました。自分で聴くと恥ずかしいです(笑)。梨奈ちゃんやあいちゃんはアイドルで普段から歌っているので、やっぱりすごいなと思いました。歌もそうですけど、PV撮影のとき、私は1人で撮られていると何をしたらいいかわからなくなるのに、2人は慣れていて、ポーズもかわいくて。それをモニターで見て勉強させてもらってから、自分もやってみました」。

勉強しないと進級できないので
仕事との両立を頑張っています

――今年1年を振り返ると、充実してました?

「そうですね。4月に高校に入って、いろいろ環境も変わって、お芝居の仕事もさせていただけて。本当に楽しかったです」。

――特に自分の中で大きかったことというと?

「やっぱり『咲-Saki-』かなと思います。1ヵ月くらいかけて撮影したのも初めてで、普段一緒にならないアイドルやモデルの子とも共演できて、いろいろ学ばせてもらいました」。

――「痛快TV スカッとジャパン」の「胸キュンスカッと」に出たのも反響があったのでは? 通学電車で生まれた恋の話で。

「観ている方が多くて、高校の友だちからも中学で一緒だった子からもLINEで連絡がきました。私は今まで中学生役が多くて、高校生の恋愛みたいなものはあまりやったことがなくて。自分で観るのも恥ずかしかったし、『観た』と言われるのもテレくさく感じました(笑)」。

――演じる上で意識したことは?

「自分が家で『胸キュンスカッと』を観ていて『いいなぁ』と思ったので、そういうふうに観ていただけるように頑張りました」。

――実際の通学電車でいいことは?

「全然ないです(笑)。とにかく満員で、出会いとかは一切ないなと思います(笑)」。

――高校1年目の思い出はできましたか?

「文化祭が楽しかったです。みんなと一緒にパンを売りました。作ってはいなくて、買ってきたのを売ったんですけど、私はそういう経験がなかったから。自分で呼び込みもやって、用意した分はちゃんと売れました」。


――やっぱり中学時代とは意識も変わりました?

「変わりました。やはり女子高というのが大きいです。それに、ちゃんと勉強しないと進級できない、というのもあって。仕事と両立できるように頑張りました」。

――さっき「夏休みはまるまる『咲-Saki-』の撮影」とのことでしたが、宿題もあったんですか?

「宿題はいつも現場に持って行って、空いた時間にやったりしていました。8月の後半は本格的に『ヤバイ! 終わらない!』となって、そっちも大変でした」。

――徹夜で仕上げたり?

「新学期が始まる前日は遅くまでずっとやっていました。でも何とか全部やり終わって、提出日までには出しました」。

――さすが。冬休みは楽しいことはありますか?

「クリスマスは家でケーキを作ろうかと思っています。毎年作るわけではないですけど、おととしは作ったので。お正月はおばあちゃんの家に行って、ゆっくりして、いろいろ話したいと思います。去年は受験で行けなかったから。餅つきをするのも楽しみです」。

――杏奈さんが杵で餅をついたりするんですか?

「いや、全自動です(笑)。お米を蒸かすところからやるのが楽しいですけど、つきたてを食べるだけです(笑)」。

――今は趣味的にやっていることはありますか?

「刺しゅうをするのが好きになりました。たぶん学校の家庭科でやって、ちょっと楽しく思って。去年はあまりできなかったんですけど、最近、本を買ってやっています。とりあえず本に出ているものをマネて、お花の柄の髪飾りを作ってみたり」。


――年が明けたら、『咲-Saki-』の劇場版が2月3日から公開になりますが、試写は観ました?

「観させていただきました。実際に撮っていたときからCGや音楽がプラスされて、印象が全然変わりました」。

――まこの見せ場もあるんですか?

「周りの子のサポートをしている姿を観てほしいです。メガネを取るシーンもあって、対局するときに視界がボヤけることで牌の記憶が……という。そこは注目していただけたらと思います」。

――原作でもポイントでしたね。来年は何か、自分を変えたいと思うところはありますか?

「いろいろな方とお仕事をさせていただく中で、自分のお芝居は全然まだまだだなと思いました。とにかく自分をもっと磨いて頑張りたいです」。

――普段から演技力向上のためにしていることも?

「事務所のレッスンを受けています。いろいろなことをやらせていただくので刺激を受けるし、そういう経験を活かしてもっと自分を出して、殻を破っていきたいです」。
 


 
 

山田杏奈(やまだ・あんな)

生年月日:2001年1月8日(15歳)
出身地:埼玉県
血液型:A型

 
 

【CHECK IT】
「ちゃおガール2011☆オーディション」でグランプリ。これまでにアソビズム「城とドラゴン『荒野の少女篇』」、ネスレ「焼きキットカット」などのCM、ドラマ「刑事のまなざし」(TBS系)、映画「TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ」などに出演。現在、ドラマ「咲-Saki-」(TBS/火曜25:28~、MBS/日曜24:50~)に染谷まこ役で出演中。映画「咲-Saki-」が2017年2月3日(金)より公開。3月25日(土)スタートのドラマ「北斗-ある殺人者の回心-」(WOWOW/土曜22時~)に出演。映画「あゝ、荒野」が2017年に公開予定。
 

詳しい情報は公式HPへ

 
 

 
 

「咲-Saki-」
(C)小林 立/SQUARE ENIX・「咲」プロジェクト
 
 

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