PICK UP ACTRESS 吉川愛
PHOTO=小澤太一 INTERVIEW=斉藤貴志
「恋はつづくよどこまでも」で看護師役
主人公をライバル視して毒のある台詞も
――成人式は出られなかったみたいですね。
「はい。出られませんでした。その日、浅草で撮影をしていて、振袖を着ている新成人の人がいっぱいいたので、『あっ、いいな』と思いました」。
――放送中のドラマ「恋はつづくよどこまでも」で新人看護師の酒井結華を演じていますが、看護師にはどんなイメージがありました?
「ものすごく大変な仕事だというのはわかっていて、頭の回転が速くて機転の利く方たちなんだろうなと思っていました」。
――会見のときに「仕草は動画を参考にした」と話してましたが、演技に取り入れたこともありますか?
「具体的にはないんですけど、どんな仕事をするのか頭の中に入れておくと、気持ちを作りやすいので、いろいろ調べました。研修期間があって大変なのが伝わって、『こういうことをやってナースになったんだ』と理解しようとしました。循環器内科というのがどんなところかも、最初はわからなかったので」。
――結華は新人でも優秀なナースです。
「その優秀さは出さないといけないと、すごく思ってます。新人だから、ちょっと慣れてない感じは出ていいとしても、同期の七瀬(上白石萌音)と対照的に、できるところを見せないといけないので、手際とかを頑張ってます」。
――採血とかをそつなくこなしてますが、愛さんもああいうふうにできるタイプ?
「私は不器用なほうですね。だから特技がなくて、家庭科でやるようなことも人並みです」。
――結華が七瀬をライバル視しているのは、力量は自分が全然上でも、天堂先生(佐藤健)を追い掛けて看護師になった彼女が疎ましい感じがするんですかね?
「でも、七瀬は結華にないものを持っていて。患者さんとの接し方が上手くて、たぶん結華はそういうことはできないから、一方的にライバル視しているのかなと思います」。
――結華を「すごい」と言う七瀬に、「私は勉強したい。あなたは(天堂先生に)好かれたい。その違いじゃない?」ときついことも言ってました。
「『私たちはまだまだ勉強しないといけないのに、あなたは何をやっているの?』という思いはあると思います。でも、あの台詞はあまり怖くならないようにしました。台詞自体はすごくきついんですけど、いじめようとして言うわけではないので。私は結構きつくなりやすいから(笑)、そこは気をつけました」。
――ドキッとさせる感じはありました。
「『ちょっと毒を吐いちゃった』という感じで、『あっ!』となるくらいに伝わればいいなと思いました」。
――結華みたいなクールな役だと、現場でスイッチを切り替えている感じですか?
「そうですね。あまり笑ったらいけなくて、優秀さを見せる役で、普段の私はボケーッとしているほうだから(笑)、切り替えはしています」。
――現場に入ったところから、結華モードになっているわけでもなく?
「撮影してないときは、いつもの自分と変わりません。ナース服を着たらシャキッとした気分になりますけど、ずっとあのクールさを保つのは難しいので、カメラが回ったときにスイッチを入れます」。
――スイッチが入ったら、クールな振る舞いを意識するんですか?
「そういうことも特にないです。たぶん結華はプライベートでは不器用だけど仕事は優秀で、そういう性格の子だと思っていれば大丈夫です」。
――七瀬役の上白石萌音さんとは初共演でしたっけ?
「はい。イメージ通りで、すごく癒しオーラがあると思いました。かわいいし、七瀬みたいにひたむきなときが本当にあるし、現場にいると、みんながホッコリするような存在です」。
――愛さんとも初対面から馴染めたんですか?
「そうですね。私はわりと人と距離ができちゃうんですけど、萌音ちゃんとは最初から、全然距離を感じませんでした」。
――愛さんにはライバルと思っている人はいますか?
「特にいないですね。自分は自分と思っているので、あまり他の人を気にしません」。
勇気が必要なことは避けたいタイプですけど
バンジージャンプは普通に跳べちゃいました(笑)
――「恋つづ(恋はつづくよどこまでも)」のこれまでの撮影で、他に印象的だったことはありますか?
「やっぱり七瀬がギクッとなりそうなことを言うシーンは、毎回演じていて印象に残ります。結華の毒がちょっとだけ出ちゃうので(笑)」。
――2話でナースたちが亡くなった患者さんの体を拭くシーンは、胸に響くものがありました。
「あのシーンは空気が本当に重かったのですが、本物のナースの方が来てくださって、『こういう拭き方をするんだよ』とか『こんな気持ちでやるんだよ』と教えてもらいました。『亡くなった方のために、最後にできることを一生懸命やって、お見送りする気持ちで』とおっしゃって、一瞬で空気が変わって、みんなすごく真剣にやりました」。
――公式HPでは、結華は来生先生(毎熊克哉)を「ほのかに特別に感じている…?」との記述もあります。
「ちょっと気になるというか、あのお医者さんたちの中だと、来生先生が一番いいと思ってますね」。
――愛さんから見ても、そう思います?
「キャラクター的に一緒にいたら癒されるだろうな……とは思います」。
――七瀬が想いを寄せ続けている、“魔王”と呼ばれる天堂先生は?
「あんなにバシバシ言われたら、ウッとなりますね(笑)。もちろん、やさしい一面もあると思いますけど」。
――あと、会見では「○○はつづくよどこまでも」というテーマのトークで、愛さんからは「去年の2月からアニメを見続けてる」との話が出てました。1年前に、何かきっかけになった作品があったんですか?
「『約束のネバーランド』を面白いと言われて、観たら本当に『アニメってこんなに面白かったんだ!』と思ったんです」。
――鬼の食料として育てられた子どもたちが脱獄して戦う物語。
「そういう現実ではあり得ないようなところがいいなと。それから他にも良い作品がないか聞いて、どんどん観て、自分からも探すようになりました。夜中でもお風呂の中でも、いつでもアニメを観ています(笑)」。
――他には、どんな作品を?
「最近だと『鬼滅の刃』とか。今は『七つの大罪 神々の逆鱗』も観ています」。
――少年マンガ原作モノが好きなんですか?
「そういうアニメも好きですし、ほのぼの系でもラブコメでも、いろいろなジャンルを観ます。あと、声優さんも好きになりました。松岡禎丞さん、花澤香菜さん、早見沙織さん、高橋李依さん。声がすごく好きです」。
――「恋つづ」のHPでは、魔王の天堂先生に告白した七瀬のような勇者エピソードを募集しています。愛さんは勇気を出して何かに挑戦したことはありますか?
「ないかもしれません。勇気が必要なところにはあまり突っ込まないタイプです(笑)」。
――バンジージャンプをやったりはしないと?
「バンジーに勇気は要りませんでした(笑)。遊びに行ったとき、『あっ、バンジーだ。やってみよう』って、普通に跳べちゃいました。そういうのは全然平気なので」。
――勇者じゃないですか。
「でも、おばけ屋敷は苦手で、入りません(笑)。おばけ自体は平気なんですけど、急にワーッと来るのがダメで……。勇気を出して入ったことはないです」。
――仕事で勇気が必要だったことはないですか?
「あまりないかもしれません。寒さに耐えるくらいです(笑)。冬に撮影で夏服を着たときは凍えました。私は末端冷え性なので、足の感覚がなくなってしまって」。
――じゃあ、冬は休みの日でも……。
「外にはできるだけ出ません。というか、冬でなくても外にはなるべく出たくないので(笑)。インドアで、アニメを観て、ゲームをして、寝るだけです(笑)」。
吉川愛(よしかわ・あい)
生年月日:1999年10月28日(20歳)
出身地:東京都
血液型:B型
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2006年にドラマ「対岸の彼女」(WOWOW)で女優デビュー。近年の主な出演作は、ドラマ「愛してたって、秘密はある。」(日本テレビ系)、「初めて恋をした日に読む話」(TBS系)、「いだてん~東京オリムピック噺~」(NHK)、映画「虹色デイズ」、「十二人の死にたい子どもたち」など。ドラマ「恋はつづくよどこまでも」(TBS系/火曜22:00~)に出演中。映画「転がるビー玉」が公開中。
詳しい情報は公式HPへ
火曜ドラマ「恋はつづくよどこまでも」
詳しい情報は「恋はつづくよどこまでも」公式HPへ
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